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おいしく食べるためのお口のケア 口腔ケアの方法

 

監修 こばやし歯科クリニック 歯科衛生士 青山 知世 先生

 

ご家庭での口腔ケアはどのように行っていますか? 今回は、ご家庭でできる口腔ケアの方法をご紹介します。 口腔ケアに必要なものや手順、ポイントなどを解説していきますので、ケアを行う際に参考にしてください。

 

口腔ケア 介助のポイント

 

POINT1 正しい姿勢で口腔ケアを行う 正しい姿勢でケアを行うことで、ケアで使用した水や唾液を誤嚥(誤って気管に入る)するリスクを減らします。 POINT2 生活のリズムをつくる 朝起きたら顔を洗って歯を磨くというように、口腔ケアを1日の生活のリズムに組み込みましょう。  口腔ケアは毎食後などこまめに行うことが理想ですが、1日1回しか行えない場合には、寝る前に行うのがよいでしょう。  寝ている間は唾液の量が減り、口の中が汚れやすくなるためです。 POINT3 無理強いはしない 体調が悪いときや口腔ケアを嫌がるときは、無理強いしないようにしましょう。 無理に行うことで、口腔ケアが嫌なこととして記憶に残り、次回以降の口腔ケアが行いにくくなることがあります。

 

必要なものを準備

 

必要なものを準備

 

姿勢を整える

 

イスや車いすなどに座って行う場合


 

ケアをする方とされる方の目線が同じ高さになるようにすると、ケアがしやすくなり、ケアされる側も安心感が得られやすくなります。

 

イスや車いすなどに座って行う場合

 

ベッドの上で行う場合


 

唾液や水の誤嚥を防ぐためにベッドの背板を上げて上体を起こし、あごをしっかりと引きましょう。 上半身を起こすことが難しい場合は、寝た状態で顔を横に向かせて行います。

 

ベッドの上で行う場合

 

お口の中を観察する

 

汚れやすい部位・汚れの種類


 

汚れやすい部位・汚れの種類

 

お口の中をキレイにする

 

(1)お口をうるおわせる


 

お口が乾いた状態で口腔ケアをすると、痛かったり、汚れが落ちにくかったりします。  うがいができる方はうがいをして、うがいが難しい方は下記を参考にしてまずはお口をうるおわせましょう。

 

うがいができない場合

 

(2)歯をみがく


 

歯ブラシは、力を入れすぎず小刻みに動かして磨きましょう。

 

歯をみがく

 

(3)お口の粘膜の清掃


 

口腔ケアは歯だけではなく、ほほの内側、上あご、舌などの清掃も重要です。  やわらかい歯ブラシやスポンジブラシなどを使いやさしく清掃しましょう。  下の図の順番を参考に清掃をしていきましょう。  汚れは喉に入らないように、奥から手前へとブラシを動かして取り除きます。食べかす等がブラシに付いた場合は、都度ティッシュなどで拭き取りましょう。

 

清掃の順番

 

舌苔 舌苔(舌に付着する白い苔状のもの)が付着している場合があります。 口腔ケア用ジェルなどを使用し、少し時間をおいてやわらかくした後にケアします。 舌のケアには舌専用のブラシ(舌ブラシ)もあります。 ※粘膜の汚れがひどい場合の注意点 一度にきれいにしようとして強くこすったり、無理に剥がそうとすると粘膜を傷つけてしまう場合があります。 何回かに分けてやさしくケアしましょう。

 

(4)うがい・ふき取りをしましょう


 

歯や粘膜の清掃後はうがいでお口の中の汚れを洗い流します。  うがいができない場合は、口腔ケア用ウェットシートなどで拭き取ります。

 

うがいができる場合


 

誤嚥しないようにあごを引き、少量のお水でこまめにうがいをしましょう。  口の部分をU字型にカットすると、鼻にコップが当たらないので、うがいがしやすくなります。

 

うがいができる場合

 

うがいができない場合


 

手に口腔ケア用ウェットシートやガーゼなどを巻付けます。

 

うがいができない場合

 

仕上げ

 

ケア後にお口の中全体に口腔ケア用ジェルを使用してマッサージしましょう。  刺激をすることで唾液が出やすくなる効果があります。 1柔らかい歯ブラシや指に、口腔ケア用ジェルを適量とります。 2右の図の順番で口腔ケア用ジェルでケアを行い、最後に軽く拭き取ってください。 お口の中をうるおわせることで、口臭や汚れの付着を予防することができます。

 

マッサージの順番

 

以上が一般的な口腔ケアの方法になります。 ケアを行う際に、参考にしてください。 食べるためのお口の機能を維持するためには、皆さんが行う家庭でのケアに加え専門的なケアも必要となります。 かかりつけの歯科に定期的に相談しケアを受けましょう。

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